介護食への対応3
























介護食への対応(飲み込む段階での対応)

食塊の流れを調整するゼリー・ムース状など飲み込みやすさが必要

「食塊を作る段階」から「飲みこむ段階」に移ると、嚥下機能の低下や嚥下反射遅延により誤嚥という嚥下障害が起こってきます。この段階では噛めない、つぶせないための介護食ではなく、飲みこむための介護食が必要になってきます。嚥下障害による誤嚥は、食事中に口の中に食塊をためておくことができず気管に流れ込んだり、飲みこむタイミングがずれて気管に入ってしまうため起こります。その対応としては食塊の流れを調整するためにトロミをつけたり、ゼリー状・ムース状にする介護食が必要になってきます。

メニュー開発は食べる人の目線で

介護食は嚥下困難者だけではなく、咀嚼障害者にも欠かせない食形態なのです。口腔が健康であれば、口できざみ食にも、ソフト食にも、ミキサー食にもすることができます。口は介護食をつくる天然の厨房なのです。

介護食を調理する際は、噛めない状態と飲みこめない状態の機能障害の部位、程度を把握して分けて対応しなければなりません。飲み込みが悪いからと言ってワンパターンの刻み食やトロミ食で対応するのは提供側の都合でしかありません。食べる方の目線で、食べる機能を考え、食べる意欲を引き出すような介護食を提供していく必要があります。